ASD(自閉症スペクトラム)を持つ僕が仕事で苦しんだ上司・同僚TOP3

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こんにちは。フリーライターの林谷です。

僕は主にコミュニケーションや自己表現に困りやすい発達障害、「ASD(自閉症スペクトラム)」を持っています。

今日はそんな僕がこれまでに経験した仕事

◆警察官(実質10年)

◆障害者雇用・事務職(およそ4年)

◆障害者雇用・Webライター(およそ1年2カ月)

これらの職歴の中で関わってきた様々な上司、同僚の中で『この人と関わるの、苦痛だったな』『関わるとしんどい…』そう感じてきた人のTOP3にして紹介します。中には実際にその人との関わりで、うつ病発症につながった人もいます。

確かに今の僕にとっては、「経験」として「糧(かて)」となった人たちです。しかしそれは結果論であって、正直、今も感謝するつもりはありません。そんな人たちになります。

では、早速TOP3を紹介していきましょう。

参考:ASD(自閉症スペクトラム症、アスペルガー症候群)について | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参考:うつ病が発症するしくみ|原因・症状について知る|うつ病こころとからだ


ASD(自閉症スペクトラム)を持つ僕が仕事で苦しんだ上司・同僚TOP3 

第3位:ネガティブな表情や雰囲気を出している同僚 

第3位は、
ネガティブな表情や雰囲気を出している同僚』です。
これはずばり、女性でした。

これは障害者雇用の事務職として働いていた時のことです。職場で周囲よりも比較的長く働いていて『上司もまた後輩』のように接してくる、そんなパート社員でした。

この人はとにかく、自分に何か不都合なことがあると、それがどんなに職場で決めた方針であっても、ずっと不満そうな顔をするんです(何が不満かを明言することはない)。そして僕が最も嫌いな『曖昧、でも嫌と分かる空気』を延々と醸し出し続けるんです。

具体的には

◆常に嫌そうな顔をしている

◆陰で嫌がらせや仕事の邪魔をしてくる(証拠が残らない、でも誰がやったかは分かる程度に)

◆若い上司を圧倒するような面倒さがある

◆聞こえるか聞こえないか程度でブツブツ文句を言う

◆その割には、正面切って行動することはない

こんな人です。しかもこういう人は、『他人を巻き込む』のが上手いんです。裏で噂などを流しうまく正当アンチっぽいことを言って、周囲にも同調させるようなオーラを出していました。

その人にとって、僕は最高に嫌いな人間だったのではと思います。一切媚びませんでしたから。お世辞とかも嫌いですし。

でも媚びない分、『敢えて助けない』ということもしませんでした。僕は『誰とも平等に接すること』にこだわっていたからです。こういう求める場面でだけ、向こうは調子よく媚びてきましたが。

周囲の雰囲気にも明らかに出ていました。この人が出勤しているときと、出勤していないときでは職場の『明るさ』や『緊迫感』が違うんです。僕がこの職場を辞めたのは、この人と関わり続けると不健全になるな、と考えたからでもあります。

ASDの「曖昧さが苦手」の点に関しては、下記の参考リンクが分かりやすいので良かったらチェックしてみてください。
参考:【図表でわかる!】ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー)の特徴 | ASDって何?どんな困りごとがあるの? : 【図表でわかる!】発達障害 - TEENS
 

第2位:言葉に自分の意志など、中身・本質がない上司 

第2位
こちらの記事でお話ししました、前の職場の男性上司(社長)です。
言葉に自分の意志など、中身・本質がない上司』になります。

仕事の方針や業務の指示など、それらしいことは言います。でも、『それらしい』だけなんです。

仕事の指示も「詳しくはマニュアルを読んで」がほとんど。業務の指示も、それがどういった理由で必要なのか全く分からないこともよくありました。おそらくですが、言っている本人も理解していない。そう感じるくらい支離滅裂に感じたこともあります。

全部1から10まで教えてほしい。こう望んだらそれは僕の『依存』です。ですからこちらからも自発的に改善や問題解決については提案するべきだし、実際にそうしてきました。

そうした提案に対しては、言葉では「いいですね!」など言葉の返信があります。しかし、空返事に近い感じです。その後それに応じた行動はなし。要は「その場しのぎ」です。実際はそう思っていないことがその後の言動で見て取れます。

また、自分が発した言葉について覚えていないので、言葉の重さや責任があるとは感じられませんでした。言葉に重さがないと、僕の思いをスルーされている気がするんです。質問の回答はすべて機械的。本人の意志は皆無でした。ハッキリ言って、それならAIチャットツールの方が優秀です。そんなレベルの方が社長をやっている。それに失望してこの会社を辞めました。
参考:中身のない薄っぺらい人間の特徴と上手な接し方 – ビズパーク
 

第1位:本来の意思と正反対の言葉を発する上司 

第1位
警察時代、僕をうつ病にさせた女性上司です。
本来の意思と正反対の言葉を発する上司』になります。

この上司は第3位の人のように、周りを巻き込むネガティブさも併せ持っていました。周りに同情を求めて僕一人の状況にさせる、なんてこともありました。僕もまだ30歳になったばかりで、そこまで社会経験もなかったころです。

とにかく、この上司は指示がコロコロ変わります。ただし、これだけならば僕も受け入れる余地があるのです。その理由として

◆本人の意思でなく、組織の動きが変われば致し方ない

◆正当な理由で変化すること自体は良い

こう思っているからです。

確かに僕はASDを持っており、突然の環境変化が苦手ではあります。ただ求められれば頑張ろうと思えるんです。

ではなぜ受け入れられなかったのか。どうして対応に苦しんだのか。それは、この上司が『変わったことを覚えていない』ことです。そのため、前の指示に沿って懸命にやってきたことを、頭ごなしに否定するような言い方が多くありました。これの影響で、すごくストレスが溜まりましたね。

ただ、これはメインの理由ではなく、本題ではありません(これだけでもひどいですけど)。メインの理由は『本来の意思(本心)と言葉が正反対』であることです。これは「ダブルバインド」と呼ばれる相反する状況を与え縛り付ける方法で、相手にストレスを与えてしまう、良くない対話法です。

例を挙げて説明しましょう。言葉では『まだそこまで頑張らなくていいよ』と言いつつも、実際には無理することを要求している…ような形です。

これを言葉通り優先せず行っていると、『なんでやっていないの!』と怒ってきました。反対に懸命にやると、『そこまでやらなくていいって言ったでしょ!!』です。じゃあどっちならいいんだ?ってなりますよね?

頑張らなくていいといったのが午前中、その日の午後にはこうして怒られるなんてことも良くありました。

ASDにとっては、曖昧な言葉を解釈することが本当に大変なことなんです。しかもこういった表現をすることで、余計に曖昧になります。上の例のように『結局どっちなんだ!?』そう迷うだけでもストレスが溜まっていったことを今でも覚えています。

ちなみにこのダブルバインド、第2位の男性社長にもありました。経験上共通点としてこの方法を取る人は、表向きや体裁はきれいにまとめたいけれど、その不安や気持ち、内情を抑えきれないという人に良く見られます。

参考:ダブルバインドとは|心理資格ナビ
参考:自閉症スペクトラムって? - よこはま発達クリニック

『人間関係』で苦しんでいたら、早めに対処するのが得策 

ここまで僕のネガティブな話にお付き合いくださり、本当にありがとうございます。
このような人と出会って困っていたら、

◆支援機関や医療機関、カウンセラーに相談する

◆転職を考えるなど、環境を変える


など、対処を考えたほうが良いかもしれません。僕のように精神疾患になると、復帰までに大変な時間がかかります。

一生のうちの貴重な時間を少しでも豊かに生きてもらうためにも、ぜひ早いうちから上記などの対処を考えることを僕はおすすめします。

一緒に働いて良かった上司は? 

さて、僕も仕事を続けてきて、嫌な上司や同僚ばかりに遭ってきた。それだけではありません。自分の人生に影響しているような、そんな素晴らしい方もいます。どの職場、どんな方というのは今回は伏せますが、少しだけゆ紹介させてください。


仕事で僕がお世話になった同僚、上司

◆男性上司(当時30代)

この方は、当時直属の上司でしたが、人望に厚い人でした。今回にあたって何が一番そうさせているのだろう、と改めて考えてみました。

理由はシンプルでした。『部下とともに働く姿勢を見せていた』からです。何かチームで作業をするときも一緒に、僕がミスをしたときも僕に怒りつつも僕の上司としてさらに上の上司には怒られる役を買ってくれました。

申し訳ないですが、特段事務処理がすごいとか、その手の知識がすごいとか、今思うとそういうものはなかったです。それでも上司としてすごいと感じたのは、こういった『共感しながら管理するポジションでいられる』そんなところだったと思います。

当時は係長クラスでしたけどいま、すごく偉い方です。

◆男性上司(当時20代) 

この方は僕よりも10歳以上年下の方です。それでも僕は敢えて敬意を表してここで言わせていただきます。

この時に働いていた職場では、急きょ編成されたチームをまとめる役としてこの上司が選ばれたようでした(そういえば最初はこのチーム、僕1人から始まったんですよね。懐かしいです)。

普段は物静かで穏やか。そんな感じなのですが、言うべきこと、正しいということは上の立場の人間でも意見する。そんな強い意志を僕は感じていました。純粋に頼って相談もしていました。

将来、あと5年後くらいかな、ものすごく偉い人になっていて、どこかでもう一度お会いしたいものです。

おわりに 

職場で働けば、どんな状況でも『合わない人』『不快な人』いると思います。僕のように発達障害を持っているとその許容量が比較的狭く、『許せない!』と感じやすいことで辛い思いをしている方もいるでしょう。

僕以上に職場を転々としていて、自分は何ができるんだ、どんな人が合うんだと悩んでいる方もいるかもしれません。

『合う』とは、相手だけでなく、自身も関わることです。ですから自身がどんなクセや特徴があるのかを、もう一度見直してみてください。またかよ、って思う方もいるかもしれませんが、もう一回だけでもいいです。『自分どんなだったかな』って確かめてみてください。
僕もまた、今『職場で身を守るため』に自身のについて見直しをしています。

そうした中で、『何が不快だったかな』を考えて組み合わせて考えていく。それで少しでも快適に働ける環境に辿り着きやすくなる。そう信じて、僕も自己研究を続けています。

悩んでいる人、一緒に歩きましょう。


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