【発達障害当事者ブログ】辛い職場の特徴3選。その時行った対策は?

発達障害アイコン

発達障害の影響で、辛い職場の関わりに悩んでいませんか

こんにちは。フリーライターの林谷です。
緑頭です。

さて僕もそうですが、発達障害を持っていると、職場の関わり方やコミュニケーションで苦労すること、ありませんか?

『あいつが許せない』

『上司のことが理解できない』

『自分のことを分かってもらえない』

『なぜか嫌われてしまう』

このような辛い悩みを抱えている方もいるでしょう。また、周囲から過剰に『発達障害だ』と意識されて、関わりにくさやぎこちなさを感じている方もいるかもしれません。

これが私生活の関係ではまだ良いです。辛いかもしれませんけど関係を切れば解消します。それで生活が変わるケースは少ないでしょう。

しかし、職場ではそうはいきません。どんな対応をしたとしても、生活や行動を変える必要が出てきますよね。それを決めるのって、すごく迷うと思うんです。

そこで今回は、まずは僕が様々な職場で経験してきた職場・部署で『辛いな』と思った職場を3つ紹介します。その後、そのような職場に対してどのような対処を行ったのかも説明していきます。あなたの持つ悩み解消に向けて一歩進めるヒントにでもなれたら、僕は幸いです。

では、僕が感じた『辛い職場』を3つ紹介していきましょう(こちらの記事に具体的に僕がどんな職業を経験してきたかを紹介しています。事前情報として、併せて読んでいただけますと幸いです)。

参考:発達障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省
参考:職場での困りごと全般:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト


【体験談】発達障害を持つ僕が感じた、辛い職場の特徴3選

その1:社員同士、必要なつながりがない職場 

1つ目は、
社員同士、必要なつながりがない職場』です。
思い当たる人、結構いるかもしれません。

ここで敢えて「必要な」といれたのは、裏で仕事とは直接関係のない仲良しグループのようなものは『必要なつながり』ではないからです。なのでそれもここでは『該当あり(つながりなし)』としてお伝えします。

具体的に言えば、
『自分以外、他の人がどんな仕事をしているのか分からない』
『自他の業務について、共有する機会やツールがない』
そんな感じの職場です。

これは僕が、障害者雇用の事務として働いていた時の職場の話になります。僕が経験した職場では障害など関係なく、どんな社員でも互いの情報共有がほとんどありません。むしろ有益な情報を譲ってたまるか、というときもあったほどです。

こういった職場だと、コミュニケーションの『不具合』が起きやすかったです。具体的には、

◆上司に伝えたはずの要望が、全く通じていない。

◆直属の上司がいない時、誰に指示を受けたらよいか基準がない

◆内情を知らない分だけ、『楽をしている』と思われやすい

◆辛い時に、仕事を手伝ってもらうようお願いをしにくい


こんな辛いことを感じました。『困ったら誰にでも言えばいい』が発達障害、特にASDを持つ僕にとって一番辛いことなんです。

曖昧なことがストレスになるために分からないことがあっても、しっかりと理由や根拠、目的をはっきりさせないと声をかけにくいことがあります。これは『その人が嫌いだから』ということではありません。『こういう時、この人に聞く』というルートや構造がないと話せないのです。

これを理解してもらえず、『あいつ私のことを避けてる』と誤解されてしまうこともありました。

そのために、常に誰がどんなことをしているのか知る機会が欲しかったというのが、僕の感想です。知っていればその情報に応じて、自分で聞くべき人を見つけられるわけですから。

その2:派閥争いがある職場

2つ目は、
派閥争いがある職場』です。
これに関しては、最後のライターの仕事以外で数回経験しました。

みんなできれば、気の合う人同士だけで仕事をしたいです。僕もそうです。
でも、大企業など規模の大きい会社はそういうわけにもいきません。考えや仕事の方向性、求めているものが真逆の部署同士。そんなケースもありました。

僕はその派閥の相反する考えに挟まれて、『えっ!?結局どうすればいいの?』と悩むことも多くありました。必ずどちらか一方には不満がられましたから。

僕が経験した職場だけかもしれませんけど、管理職でない、一般社員のほうがこの敵対心がなぜか強いです。しかも会社の方針と名付けて、個人的感情で敵対する。そんな社員が多かったイメージがあります。

『あの人がむかつく』とか、『あいつは分かっていない』とか、そういった好き嫌いだけで編成されたチームって本当に情報の行き来が悪いです。

その3:障害者雇用の行動を一方的に制限する職場 

3つ目は、
障害者雇用の行動を一方的に制限する職場』
です。

障害者雇用の時、『障害者雇用でない社員だけ』を集めて会議をやることがあったんです。

何の話かは分かりません。後で教えてもらえません。もしかしたら、『僕の悪口大会』かもしれません(事情を知らないと、そんな想像もしてしまうんです)。とにかく…僕を含む障害者雇用は参加できませんでした。たまに形式的な話し合いなどには参加できたことはありますが、内うちで行う話し合いなどには、参加出来ていません。

確かに実際に障害を持たない方より、仕事はできなかったかもしれません。しかし、だからといって初めから

『戦力として見ようとしない』

『障害者雇用は、とりあえずいてくれればよい存在と思っている』

『負担をかけて体調を崩されたくないから、無理をさせたくない』


このうちのどんな事情であっても一方的に行動を制限されて、働く場面やステージを限定されることが、僕は本当に不快でした。

僕も会社の発展のために、提案をしたい。努力したい。

そういった気持ちは、宙に浮いたままでした。


辛い職場にいた時の対処法

①明確な業務目標を持ち、どんな人とでも平等に接する 

これはこういう周りの状況に流されたくない、僕の性格の影響も大きいかもしれません。しかし、誰か一方に肩入れすることで、関わりが余計にややこしくなることもありました。ですから以降、どんな人とでも平等に接するように心掛けています。

そのための方法のひとつが、『明確な業務目標を持つ』ことでした。
そもそも、他人に依存しないような目標を持てば、あまり他者の影響で悩みにくくなります。

僕の場合、障害者雇用の時達成したかったことは
障害者雇用の成功事例を作って、可能性を増やす』でした。
それに基づいて件数をどうするとか、精度をどうするとかその時に応じた目標設定をしていきました。ですから、そもそも人によって自身の行動や判断基準は変わらなかったんです。

この方法はすぐに辛い職場が解消される、というものではないと思います。
しかしこれを継続させることで、本質的に「仕事を頑張りたい」という人たちが少しずつ自分に賛同してくれるようになりました。

そのときに『障害者雇用のあいつ』から『林谷』になった感じがありました。そうして辛さを乗り越えていったという経験があります。

②「攻めの姿勢」で仕事を休む 

2つ目は「攻めの姿勢』で仕事を休む 」です。
えっ!?休むことが対策?と思ったかもしれません。

しかし、休むのはただ休むのではなく、「攻めの姿勢」で仕事を休むことです。

何のことなのかよくわからない。そう思いますよね。ですのでもっと具体的に言います。

自分でタイミングを決めて休むことです。

例えば『具合が悪くなって』仕事を休むのは「攻め」ではなく「守り」の休みです。もちろん、本当に具合が悪い時は休むべきと思います。しかしそうして不調が長引く前に、自分で休むタイミングを決めていくことが大切です。

僕は一度に休む長さの基準を最大2日間で回復する期間としてきました。それ以上休みが必要なときは『ヤバいな』と思う基準を自身の中に設けたのです。

これはどういうことかというと、2日間を超えた回復を要するまで自分を追い込まないということです。これは過去の経験から、3日以上休むようなときはたいてい、かなり心身ともに疲れているということが多かったためです。したがってそうなる前のうちに不調のサインをキャッチして、休むようにしています。

攻めの休みをするには、ただ先走って休むだけでは足りません。

◆いつでも休めるように普段から計画を立てる

◆日次、週次、月次の業務ペースを見ながらゆとりを持って休む

という工夫が必要になってきます。

長く働き続けるために、僕はそのような工夫をしてきました。

僕は障害者雇用での4年間、次のライターとしての1年間の中でも不調で3日以上休んだのはライターの時の1回のみです。不調を原因に、長期休暇を取った時はありません。

ちなみにこの「1回」。
これはもう、会社に失望して辞めることを決めた時でした。

③転職を考える 

①や②も自分自身で工夫できる対処法です。でも、それでも辛い職場の状況はいつまでも変わらない、そんなときもありました。一時的に少し状況がお好転するときがあっても、職場の根本的な社風や雰囲気、考え方はなかなか変えられません。

僕は何とか、この企業でもっと敵対し合わない職場にできればと努力もしました。でも、ダメでした。

①の手段で成果を出して味方が増えても、一定の「僕のことを気に入らない人」はいました。そういった人が強い権力を持っている限り、変わってもすぐに元通りになってしまうんです。

また、こうして障害者雇用が自分らしく成長するということ自体を求めてもいない。
ただ指示通りに「作業」をしてくれ、そんな社内の雰囲気に、そもそも僕は合わなかったんです。

こうしてどう頑張っても無理と知った時、僕は会社を辞める決断をしました。もちろん、この職場をやめるとき、反論もせず退社を勧めてくれた妻のサポートも大きかったです。

だめだったから辞めた。どんなに前向きな決断で辞めても、ほんのちょっとの「必要とされなかった」絶望があります。今回のライターの仕事を辞めた時もそうでした。でも、次のステージに行くほど、どんどん自分らしく働けている実感があるんです。

ですから転職の前に必ず辞めるがあります。それはいつでも、すごくリスクのあることです。しかし、同じ場所で何とか解決させようと苦しむより、そのほうがずっと効率的だ、ということは強く言いたいです。

おわりに 

今置かれている環境で辛いと、過去も未来も全部辛い、そう感じるときありますよね。僕もこう言っておきながら、毎回毎回新しい課題に遭って、悩んでいます。そうしてクリアして、こうして書くことが増えていっています。

今回の対処法には書きませんでしたが、誰かに相談することや、支援機関などの第三者に入ってもらう。これも立派な対処法だと思います。

ただもっとも大切なのは、自分で考えてそれを実践することだと思ってます。そう行動した時の記憶って、後になっても良い経験として残っているんです。明らかに迷惑のかからないこと、自分の問題を解決するかもしれないこと。これを考えて行動する。その経験って、本当に今の自分にとって『財産』になっています。

何も動かないのが、一番辛いことです。一番事態が変わらないことです。
怖いかもしれませんが、できる限りの多くの味方を探して、頼ってもいいです。まずは今を、ちょっとだけ乗り切ってみませんか。

コメント