【体験談】発達障害の当事者である僕。ブログで伝えたいこと

発達障害アイコン

発達障害当事者の林谷です

こんにちは。
フリーライターの林谷(はやしたに)です。

今回は、発達障害について僕の体験談も含めて話していこうかなと思います。

…とその前に『発達障害をこれから知りたい』という方のために、当事者の方もおさらいの意味で、発達障害についてポイントを説明しておきますね。

はじめて発達障害を知る方のために

『発達障害』って?

先天性の『脳』の障害

発達障害は、実は先天性の障害です。生まれつきの障害ということ、ご存知でしたか?
『遺伝じゃないのか』『育ち方に原因があるのでは』とも思ったかも知れません。
しかし、遺伝という原因に関しては、現時点では医学的に証明されていないことです。

また、生まれたあとの育ち方に原因があるわけでもありません。ですから『努力が足りなかったから』障害を持った、ということもありません。

参考:発達障害|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省

発達障害は、大きく分けて3種類ある

発達障害はそれぞれに現れやすい特性がある

『発達障害』といっても、実は色んな種類があります。
大きく分けて、種類は3つあります。ここでは簡単に概要を紹介していきますね。


○ASD(自閉症スペクトラム)
主に自己表現やコミュニケーションに苦労しやすい。かつてはアスペルガーや自閉症と呼ばれていたものが、てまとめられた障害。固有のこだわりや決まりに沿って行動することが得意。

○ADHD(注意欠如・多動性障害)
主に注意力をコントロールすることに苦労しやすい障害。注意が逸れてしまう、整理や管理が苦手、同じ場所にじっとしていることが苦手だが活動的である利点も併せ持つ。

○LD(学習障害)
文字の読み書きができない、計算が苦手など学習面において苦労しやすい障害。
反面、論理的思考に富んでいるケースもある。

発達障害の種類は、主にこの3種類になります。

また、発達障害に共通して現れやすい特徴は、
「得手不得手のムラが激しく、生活のあらゆる面において周囲との感覚のずれを生みやすい」ことです。
また、発達障害は個人の性格などによって現れ方や感じ方が異なってくることも大きな特徴です。

例えば片付けが苦手な場合でも、育った環境の中で『何でできないんだろう…』と悩むか『特に意識せず』過ごしてきたかで現れ方が異なってくる…といった感じです。
ですから当事者が仕事などで障害と向き合う場合、この特性のプラス面をどれだけ理解できるかが大切になります。

ちなみに僕はこの中の『ASD(自閉症スペクトラム)』を持つ当事者です。

参考:ASD(自閉症スペクトラム症、アスペルガー症候群)について | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参考:ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
参考:学習障害(限局性学習症) | e-ヘルスネット(厚生労働省)

発達障害当事者の僕が企業や職場に伝えたいことがある

このような障害を持つ僕が、企業から雇用を受けて仕事をした経験から、企業や職場への要望としてお伝えしたいことがあります。

当事者に弱さを晒す勇気を見せて欲しい

劣等感と向き合い続けることで悩んだ

発達障害を持っていると、どうしても過去に失敗や辛い経験をしてきた方が多いです。
僕ももちろん、そのうちのひとりです。

そのためか、自分の意識していないところに『劣等感』が棲み着いている感じがあります。
だから職場などで当事者でない人達を、自然と自分よりランクを上にして見てしまう。
そんなことがあるんです。

これはもちろん、自分にはできないことを、周囲はできるからという理由もあります。
しかしこの劣等感ベースのせいで、コミュニケーションに不要な『強弱関係』が生まれるときがあったんです。

平等な条件下で初めて健全な関係が築ける

仮に上司だとしても、後輩だとしても、本来、コミュニケーションに強弱関係は不要だと思うんです。

このような強弱関係がない、
双方が対等な、平等な条件下ではじめて相手への敬意や落ち着いたコミュニケーションができる、
と僕は考えています。

なぜなら強弱関係は、一方的なパワハラや思い込み、気持ちのすれ違いになりやすいから。
ひどいときは相手を万能な存在のように見てしまって、言われることや態度にいちいち一喜一憂してしまうこともありました。
そういった、相手に依存する形になってしまいやすいのです。

これの積み重ねが、ストレスになり不調を生んでいました。

だからこそ当事者に弱さを伝え、同じ人間であることを示してほしい

ですからお願いしたいのは、当事者に『自分の弱さ』を伝えて欲しいんです。
僕も整理が苦手なんだ、私もカッとなると止めるのが大変で…など小さなことで構いません。

なんで弱さなんて言わないといけないの?

と思うかもしれません。

当事者でない方から見れば、不利になることのように感じますからね。

ただ、発達障害を持っていると劣等感からか、他人の弱さを見ることがなかなかできない。

だから突然相手が弱っていることで負の感情を見せられたり、怒られたりすると、全てが終わったかのように落ち込みます。審判にアウトって言われた感じなんです。

それだからこそ、一歩弱さを見せて歩み寄って欲しいと願っています。

そうすることで当事者は
自分と同じように、相手も悩む部分や辛いと感じるタイミングがある、同じ人間である
ということを信じられるのです。

これこそが発達障害を持つ僕の『わがまま』であり、希望です。

発達障害をどう活かしていくか?どう生きていくか?

自身を見つめる機会が多いことは大切な『才能』と信じている

何事も平均的にこなせれば壁にぶち当たる度合いや頻度も比較的少なく済むかも知れません。

でも発達障害を持っていると、『どうしてもできないこと』にぶち当たる機会が多い思うんです。
中には周りから『どうしてそんなこともできないの?』のように言われてしまったら、落ち込みますよね。

僕も友人から『天才的に車の運転が下手』と言われてます。
まあ、僕の場合は新車を買って2時間で事故ってバンパー剥がしてますから、自他ともに公認です。

そうしてどうしてもクリアできないことがあることで思い悩むことが多い人、いると思います。

ただ、苦しいくらいに追い込まれないと真剣に『どうしようか』と考えないのも事実です。
問題がないのにさらに進化を求める…ということはなかなかできることではありません。
『問題がないならこのままキープしよう』そう思うのが人間ですから。

なので

自身を真剣に見つめられることは、とても貴重なことなんだ

と考えるようにしています。

得手不得手のムラがある分、活かし方も見えやすい

だからこそ、僕も『できること』を探しました。

確かに発達障害を持っていると、仕事面などでとても苦労します。
活かし方なんて見えないよ、不安ばかりだよと思う方もいるでしょう。

でも、問題が起きない生き方と自分を活かす生き方は違う。
そう思っているんです。

ですから僕は他の人と同じように問題が少なく、安定した働き方というスタイルは取れないかも知れない。だけども僕だから辿り着ける生き方がある。そう言い聞かせて生きてます。
参考:職場での困りごと全般:困りごとのトリセツ(取扱説明書)|発達障害プロジェクト

発達障害の当事者として、今後どう生きていきたい?

世間に受け入れられやすい生き方で挫折、自分の好きなことに戻っている

僕ははじめ、警察官の仕事から始まりました。

もちろん僕も当時持っていた『少年に関わる仕事をしたい』という目標に嘘はなかったし、
それに向かって一定の努力もしたと感じています。

でも、本当に適性がある人と比べたら、達成にかかる『努力の燃費』はあまり良くなかったかな、と思うんです。自分本来の力や思考から離れて、無理をしてたのかな。そう感じているんです。

実は警察官を目指したとき、画家になるか、警察官になるか迷った上で警察官を選んだんです。でも今、警察官から離れて、絵に関わる仕事も始めてる。

結局は
自身が好きなこと、熱中できることで、自然体で行ってきたところに戻ってきた
そんな感覚があるんです。ですから自分の求めていることに従い、それを継続していくことで見えてくるものもあるのかな、と考え始めています。

具体的には、2つのプランがある

具体的に今考えているプランは、2つあります。

・障害者アーティストとして成功したい
→そのために作品を作り、発表し続けていく
林谷隆志 『17時36分の虹』(2019)
・このブログを確立させる
→テーマを明確にし、広告収入を得られるような独自性の強いブログとする

この2つです。

いま会社を辞めて仕事がなくなっているのに、呑気だなと思う方もいるかも知れません。

ですが改めて、自分のやりたいことをお金を戴けるレベルまで突き詰めて行こう…というのが今考えているプランです。

おわりに

いかがでしたか。

前のライターのときに、まとめ文で『いかがでしたか』と入れる癖があったんで、それがまだ抜けないですね。

僕が思うに発達障害って、これまでにある学び方や導き方…例えば社会常識や慣例になるのかな。そういうものではなかなか快適に暮らせないことで苦労しやすいのかも知れません。
だからこそ、自分で快適な生き方を探さなくてはいけない。

特性によっては、僕もそうですけど見通しが見えないことに不安を抱きやすいかもしれない。そんな条件下で『前例なしの生き方』を探すのは、当事者にとって酷なことかもしれない。

でも生きるって自分の幸せのため。発達障害は、その本質に近付きやすいもの。
そう信じ続けたいと思っています。


【セットで読むと良いかも】


コメント