【未経験者向け】在宅ライターの仕事の流れを経験者がお話しします

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こんにちは。というより『こんばんは』の人の方が多いのかな。林谷です。
僕は過去1年間障害者支援企業の雇用を受け、在宅でWebライターをしていました。1年間で書いた記事は合計およそ700件ほど、ほぼ毎日投稿ペースを守り続けていたのです。詳しくはこちらの記事でも紹介していますので、併せてチェックしていただけますと分かりやすいかなと思います。ぜひ読んでみてくださいね。

企業に勤める在宅ライターって、どんな流れで仕事をしているの?

記事の進行状況や閲覧状況によってペースを変えていった

例えばクラウドソーシングであれば、初めに件数や既定の文字数、どんな内容の記事を書くかも決まっていることが多いです。ただ、企業に勤めるライターの場合、働き続ける限りは記事を書き続けていく形になります。

さらに雇用を受けた時には、企業側の要望に応じて件数や文字数も変化することがありました。今日はそのような変化も分かりやすいように、1年間を数カ月ごとに分割して、どんな仕事ペースであったかをお伝えしていきます。内容的には『厳しい』ものとなりますので、これを見て諦める…のではなくあくまでも例の一つとして考えていただけますと嬉しいです。

【未経験者向け】在宅ライターの仕事の流れ

入社当初(1か月目)

入社当初はまだペース配分や記事作成の流れがつかめていませんでした。企業が求めている『この言葉を使ってほしい』『これはNGワード』というものがあり、それを守りつつかつ簡潔な文章にまとめる…というのは大変な作業でした。

(作業ペース)
※ほぼ月20日間勤務、1日(実務時間)6時間勤務です
作業時間:6時間

毎日の件数:2件

記事1件ごとの規定文字数:2,500文字程度

提出形式:ワードファイルにて提出。タグなどは入力して提出する

備考:記事テーマはこちらで考えながら、企業側からも出してもらう

言われていた文字数は3,000文字でしたが、URLの文字数などの含めた数でしたので、事実上おおむね2,500文字程度の記事を作成していました。

入社2ヶ月目~5ヶ月目

このころはおおむねの作業ペースがつかめてきたところでした。記事の構成なども比較的スムーズにできるようになり、自分の中で『流れのテンプレ』ができていました。この影響で同じ精度の記事を大量生産することにもつながっていたのです。

(作業ペース)
作業時間:6時間

毎日の件数:3~4件

1件ごとの規定文字数:2,500文字程度

提出形式:ワードファイルにて提出。タグなどは入力して提出する

備考:ツイッターにて記事公開のお知らせ文を投稿する、記事テーマはほぼ自身で考案する

意外とこの『ツイッター』が曲者でした。企業が求めていたのは『ユーザーに身近なフランクな表現』でした。しかしこの感覚が自分にはよくわからなかったのです。このブログみたいにギャグを入れることはできないし(入れてたの?)、そのちょうど良い感じを出す…というのが、どうも自分には分からずに苦労した記憶があります。

今もツイッター投稿の紹介は、良く分からないです。ハッシュタグなんて言ったら、さらに分かりません。今こうしてツイッターで沢山の方とやり取りさせていただいて、少しずつトラウマが解けていっています。ありがとうございます。

入社6ヶ月目~7ヶ月目

この時期から、URLを入れないで3,000文字』項目をもう一つくらい加えてほしい』というニーズが増えました。事実上文字のボリュームは500文字くらい増える計算です。

大変だったのは、『これまでのペースを変更しないといけないこと』『項目を増やすことは、既存の項目に文字を肉付けすることより難しい』ことでした。考えることや調べること、さらにはそのペースを保つための段取りの計算…これをまた1からやらないといけない負担があったことを覚えています。

(作業ペース)
作業時間:6時間

毎日の件数:3件

1件ごとの規定文字数:3,000文字程度

提出形式:ワードファイルにて作成後、自身で直接下書き段階まで登録する

備考:ツイッターにて記事公開のお知らせ文を投稿する、サイト記事とは他に、別のジャンルのサイト記事を臨時で受けた時もある、自主的に、後輩ライターに記事テーマの提供を行った(手順付き)

また、上にあるように『直接サイトに直打ち』する作業が増えました。これにより挿絵やその他の細かなブログ設定も行うことになったのです。作業をしたものはワードプレスでしたが、この作業は比較的操作にすぐ慣れたため、作業負担の変化が小さく済んだかなと考えています。


入社8ヶ月目~9ヶ月目

このころから作業負担を感じ、『アウトプット疲れ』が生じるようになっていました。何を書いても似たようなものになってしまう。それどころかそもそも全く何も浮かばない…ということが出る頻度が高くなっていったのです。その原因として

・記事のネタ(テーマ)考案と記事作成のタイミングが同じであること
→インプットしながらアウトプットしなければならない

・実質500文字増えた際の生活の変化疲れがあった

・Googleの規定が変わり、大きく方針を変える必要が出てきた
→参照リンクなどの件数にもノルマが生じるようになった

これらが考えられます。

(作業ペース)
作業時間:6時間

毎日の件数:3件

1件ごとの規定文字数:3,000文字程度

提出形式:ワードファイルにて作成後、自身で直接下書き段階まで登録する

備考:ツイッターにて記事公開のお知らせ文を投稿する、ボリュームのほかに『質』について問われる項目が増えた

また、上記の問題解決のため僕が行ったことは以下の2つです。

・それまで記事構成を覚えるためにノートにタイトルや見出しを全て記録していたものを、廃止した

・月に1回、インプットのみ(テーマ考案のみ)の日を設けてもらうよう提案した

この2つを行うことで、一時的に心身への負担が軽減されました。

また、アウトプットを継続できる状態を保つコツとして、こちら『【ライティングスキル】アウトプット継続の為にしている習慣TOP3』でもお話ししていますので、併せてチェックしてみてください。

ただ何より、この『Googleの規定が変わった』が大打撃でした。それまで書いていた記事は半数近く検索1位を取っていたこともありました…が、この変更後ほとんど顔を出さなくなってしまったのです。

もちろん手を抜いたわけではありません。むしろ完成度は高くなっています。それでも見られなくなってしまったのです。当然企業側の上司は、何とかしようとあれこれ画策します。現実的に『そんなに6時間の中でできますか!?』というような、それは無理だろうということも言ってくることがありました。おそらく、不安から目先の数字しか見られなくなっていたと思われます。

入社10ヶ月目~退職まで

このころから、ライターだけでなくサイトのデザインなどにも少し関わるようになっていました。また、大きく変わったのはリライト作業』も行うことになった点です。この作業も加わったことにより、途中で大きく作業の流れを変えさせてもらうことになっています(リライト作業についてはこちらの記事を参考にしてください)。

(変更前の作業ペース)
作業時間:6時間

毎日の件数:3件

求められていたリライト件数:10件(1件にかかる時間にはムラがある)

1件ごとの規定文字数:3,000文字程度

提出形式:ワードファイルにて作成後、自身で直接下書き段階まで登録する

備考:ツイッターにて記事公開のお知らせ文を投稿する

こんな業務状態でしたが、無理でした。どれだけ効率化を考えてスピードを速めたり、優先順位の低い作業を省いても、6時間でリライトまで行うことは不可能だったのです。これを考え、作業内容を日によって分けるように提案しました。

新規記事作成日の作業ペース
作業時間:6時間

1日の記事作成件数:3件

求められていたリライト件数:余った時間で自由に行う
(※おおむね、2~3件行っていました)

1件ごとの規定文字数:3,000文字程度

提出形式:ワードファイルにて作成後、自身で直接下書き段階まで登録する

備考:ツイッターにて記事公開のお知らせ文を投稿する、を中止、稀に10,000文字(1日で1件)のコラム記事を作成した時もある

リライト作業日の作業ペース
作業時間:6時間

1日の記事作成件数:0件

求められていたリライト件数:30件

作業形式:サイト内で修正する。修正個所などの報告はなく記事名の報告のみ
(※気になった部分は自主的に報告していました)

備考:ツイッターにて記事公開のお知らせ文を投稿する、を中止、作業の基準となる『何時間に何件行える』などのペースは適宜報告していた

とにかく僕は『別の作業を意識する』ということに想像以上の負担がかかる人間です。これは僕が持つASDの『変化に適応することが苦手』なことや発達障害特有の『複数の物事を同時に意識することが苦手』という点が関わっているのではと考えています(僕の持つ発達障害についてはこちら)。

このように『今日は○○しかやらない』というモードに入れると、倍以上のパフォーマンスが出たものです。

ただ、この時上司が求めてくる件数が僕の状況を無視した現実離れした数になってきていました。明らかに『適当に言っているな』という数字であり、こちらから作業にどれくらいかかるのか明確な数値を示しても、変わりませんでした。それを変えない旨の理由や方針の説明もなく、表面的な企業方針のみ伝えられることに、僕は疑問を感じ始めていました。


最終的には…

…最終的には自分の業務ペースは無視され、自身の特性など人格否定ともとれる言動が出てきました。これはもうだめだ、と決心し『あなたにはついていけません』とお伝えする形となったのです。仕事の流れや進め方には大きな問題がなかったので、残念です。

ライターの仕事で記事作成より大切なこと

ライターの仕事は、記事を書くことです。しかしこの経験からそれよりも大切にしないといけないことがあると感じています。それは企業の方針や『この会社をどうしていきたいのか』ということについて深堀りして具体化していくことなのではないかと考えています。

この企業では、それを聞くことができませんでした。僕の聞き方にも問題があったのかもしれませんが、常に届く情報は表面的なものばかりでした。

自身で将来像について深堀りする…という意思が見られなかったのは、僕個人としても本当にショックです。本気で会社を大きくしたいと考えていましたから。

会社ではないですが、その目標は、このブログで叶えていきたいと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか。未経験者の方にはかなり厳しい『失敗談』をお伝えする形となってしまいました。

ただ、サイトはいかにたくさんの方に見てもらい、いかにたくさんの方にサービスや商品を購入してもらえるかが命だと思います。そのうえで企業と相談しながら作業内容やペースを決めていくことが、やはり大切です。

これから企業の雇用を受けてライターをやってみたい、と思う方はいかに企業の変化に適応しながら記事を書き続ける環境を保てるか。これが大きなポイントになると思います。

慣れるまで辛いかもしれませんが、僕もフリーとして今回お伝えしたペースに近い形でこれまで書き続けています。共に頑張っていきましょう。


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