【体験談】ASD特性をWebライターに活かせるメリット、注意点

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こんにちは。林谷です。
今日は発達障害の一つASD(自閉症スペクトラム)と、ライティングのミックス記事になります。

Webライターの仕事で、ASD特性を活かせる点がある

僕は、クラウドソーシングや企業に勤める形でWebライターをしてきました。全て数えると書いた記事は1,000件近くになると思います。ここまでこれたのは、僕が持つASDの特性も関わっていると感じているのです。

今日はASDを持つ僕がWebライターの仕事に活かせている、メリットだと感じている特性についてお話しした後、同じくライターの仕事で注意していることについてお話ししたいと思います。

ASD特性をWebライターの仕事に活かせるメリット

メリットは、3点あります。

①視覚優位であり、文章化に慣れている

1つ目は、『視覚優位であり、文章化に慣れている』ことです。

視覚優位とは簡単にいうと、『聞くより見た方が早い・分かりやすい』というタイプです。

これは僕の考えですが、厳密にいえば「文章」は視覚と聴覚の間くらいかなとは思っています。しかしながら耳で聞くのではなく、目で見る言葉として、これまでの仕事でも文章でコミュニケーションを取ってきた経験が、ライティングにも活かせていると感じているのです。

また、自身が言葉より画像の方が解りやすいことがあるため、記事内に画像を入れることにも抵抗がないことも大きいと思います。

②こだわりが強く、一つのジャンルに対し深い知識を持っている

2つ目は『こだわりが強く、一つのジャンルに対し深い知識を持っている』ことです。

僕の場合は「スポーツ」や「音楽」、「障害について」になり、同時に経験分野になります。ASDを持つ人の場合、こだわりが強いことが多く、特定のジャンルについて深い知識を持っていることもまた、多いのではないでしょうか。

ライティングは広く浅く続けるのは、その分一度に多くのクライアントと関わる機会が増える可能性が高まります。そのため、特定のクライアントと継続して契約し(または企業に勤め)、継続して同一ジャンルについて記事を書き続けるケースのほうが多いでしょう。

こうなると、より一つのジャンルに対し深い知識を持っている方が、断然継続しやすくなります。さらに必要な知識について調べたいというときも、強い探求心を持ちやすい点でも、こだわりの強さが生きてくるでしょう。

僕もまた、障害者支援サイトで自身が持つ発達障害やHSPはもちろん、当事者でない障害などについても調べて700件以上の記事を書き続けました。それは障害について沢山の人に知ってもらいたい、という強いこだわり(意志)があったからです。

今はフリーですが、その思いをこのブログにも、継承させています。


③成果が具体的で分かりやすい

3つ目は『成果が具体的で分かりやすい』ことです。

僕の経験では、オフィスワークなどですと評価が曖昧であることが多いです。『“何となく”信頼されているのかなあ』と感じることや、『何も言われないならOKかも』などという評価が多くありました。

特に僕は、『何も言われないならOK』という評価に対して、たまらなく嫌でした。怒られる時だけ明確なマイナス評価なわけですから。障害者雇用の時、上司に「(仕事ぶりを)採点してくれ」と支援者経由でお願いしたこともあるくらいです。

僕も含めASDを持つ人からすると、曖昧な評価より「数値」「件数」など、具体的な指標によって評価される方が解りやすく、安心して臨めることが多いのではないでしょうか。実際には成果主義ということですから、厳しいのですが、ASDの強さはその成果の為にどこまでもやれるところだと、僕は感じています。

成果が分かりやすいのは他のクラウドソーシングの仕事…例えばコピーライティングやロゴデザインなども『件数』や『採用』など分かりやすい仕事ですから、これらも類似した特徴があります。しかし僕の経験上、その中でも最も継続しやすいのがライティングだと感じているのです。

ASDを持つ僕がWebライターの仕事で注意していること

次に、ASDを持つ僕がWebライターの仕事で注意していることについて、こちらも3点お話しします。

①こだわった言い回しにとらわれ過ぎない

1つ目の注意点は『こだわった言い回しにとらわれ過ぎない』ことです。

こちらの記事『【在宅ウェブライター】記事を書く仕事で辛いと思ったことTOP3』でも第1位に挙げた、しんどいところであります。

Webライティングはクライアントから依頼を受けることが基本です。そのため自分の言い回しではなく、その記事サイトに沿った言い回しや『人格』を意識して書くことも求められます。特にライターの仕事に慣れるまでは、僕はこの自分の言い回しからいかに脱却するかに苦戦しました。

あまりに自分のスタイルにこだわり過ぎると、回りくどい表現になるなど後から見て『うわっ、なにこれ?』と感じる文章になることが多くありました(ほとんどは、それ以前に書き直しになりました)。

読み手が記事の内容に入りやすいように、分かりやすい言葉で書く。これは最も注意しなければならないことです。フリーになった今でも、僕もシンプルな表現を心がけています。

②修正依頼に対し、人格否定されたと思わないようにする

2つ目は、『修正依頼に対し、人格否定されたと思わないようにする』ことです。

これは1つ目の『自分なりの言い回しができない』ことにも関わることになります。結局(無意識も含む)自分の言い回しで提出し、クライアントから修正するように言われたとき、僕もそうでしたがショックを受けやすいのです。『人格を否定された』感じがするんですよね。

まず確実に、そのようなことはありません。しかしそうと分かっていても、自分の言葉を受け入れてもらえない=自分を全否定と誤解してしまうリスクが出てきます。

修正依頼はあくまで、『対象のサイトには合わない表現』だと僕は捉えるようにしています。要は『ここでは、その言い回しは変えてくださいね』くらいです。

とはいえ両者の「表現のズレ」が大きいと、記事を書くたび自分の言い回しとのギャップを感じることになります。僕もその時は辛くなるので、また別のクライアントを探す、という対処をしてきました。

だからこそ、自分の表現を尊重してくれるサイトとは礼節を持って接してきています。

③急な予定変更、方針変更もあり得ることを理解する

3つ目は『急な予定変更、方針変更もあり得ることを理解する』ことです。

かつて僕は、こんなことがありました。数十件音楽に関する記事を書き続けて、『このままずっと好きな音楽のことを書けるなら、嬉しいなあ』と思っていたのです。すると突然『薄毛予防について書いてください』という依頼に変わりました。

音楽から、薄毛です。

僕は『えっ!?』とびっくりしました。薄毛は(有難いことですが)当事者ではないし、書くことなんてできないよ…と以降そのクライアントとの関係は終わってしまいました。

このような変更が必ずあるとは限りませんが、サイトの状況や運営会社の方針次第では変更もあり得ること。そう学びました。

もし急な予定変更が不安なら、依頼を受けるサイトがどんな記事を書いているか、どんな業務を受けているかを日々チェックしておくと良いかもしれません。もちろん、クライアントに状況を確認する方法もあります。


おわりに

いかがでしたか。

実はもう一つ、注意点があります。しかしそれはまだ現在僕も格闘中なので、お話しするのはまたの機会とさせてください。

一応内容だけお話しすると『相手の検索意図(ワード)を想像することに苦しむときがある』ことです。

記事を検索上位にするためには、そのような意図を踏まえた記事を書かないといけません。僕はまだ、『検索する人がどんなワードで検索するのか』というコツをつかみきれていない部分があります。

…というところについて苦戦しているので、今はサーチコンソールラッコキーワード(旧:関連キーワード検索ツール)などを使いながら、何とか頑張っています。

もしライティングを始めるのであれば、仲間です。一緒に頑張っていきましょう。


【セットで読むと良いかも】




発達障害に関する記事はこちら → 『ジャンル:発達障害

ASD(自閉症スペクトラム)に関する記事はこちら → 『ジャンル:ASD(自閉症スペクトラム)

Webライターに関する記事はこちら → 『ジャンル:ライティング

コメント

Unknown さんの投稿…
はじめまして。
ASDを持つ者です。
先々は転職も視野に入れ、今は副業としてWEBライターを目指していますが、まずはクライアントに文章力のプレゼンをするためにも、ブログを書くことを勧める意見を多く見ました。
そこでブログのテーマとして、ASDを軸に自分の趣味などの雑記を書こうと考えました。アフェリエイトでの収入も入れば良いなと思っています。
ところが、発達障害やASDといったワードはYMYLに当たるため、書かない方が良いという意見もありました。
林谷様は発達障害・HSP当事者ブログを掲げておられますが、何か問題になったことはございませんか?
林谷 隆志 さんの投稿…
UnKnown さん

お返事遅くなってしまって申し訳ありません…

障害についてブログを掲載していることについての問題点、ということですが
回答のポイントとして僕の個人的な見解になりますが、お話しします。


①収益化は諦めました
最もメジャーな「Googleアドセンス」には、どんなに記事内容やボリューム、アクセス数やその他注意事項などをクリアしたとされる調整をしても、ずっと許可が出ていません。

「病気」に関する記事は収益化できないジャンルとして言われていますが、「障害」も「病気」と判断されてこのような結果になっているのでは、と僕は考えています。

発達障害を診断する医師ではないため、情報の正確性などに疑問を持たれてしまうのかもしれません。

かなり前になりますが、アドセンス以外の収益化サイトに登録することも考えました。こちらは広告自体ははれるものの、収益額は見込めない、広告内容自体がブログの内容に即さない、イメージ悪化になりかねない内容の広告しかなかったので、そこも諦めました。

発達障害自体、日本以外であまり話題になっていないので、なかなか理解してもらえない厳しいところでもあります。

…これらの状況から、アフィリエイトでの収益化は諦めました。


②このブログは2020年5月から始めていますが、問い合わせなどで関連団体などから何か言われた、ということはこれまでにはありません。
当事者の方からの相談のメッセージを良くいただきます。


③ブログを書くことでの効果
2016年から関連ブログを書くようになりましたが、明らかにプラスになった効果は
「言語化の習慣」です。
今脳内や体で起こっていることを自分以外の人間にも分かる言葉に換えるというのは、コミュニケーション上で今とても役に立っています。「なんか知らないけどむかつく」「なんか知らないけど辛い」の「なんか知らないけど」の曖昧な部分がはっきりすることで、解決策も見えるようになりました。

もちろん、プレゼンなどで相手が分かりやすいワード選びや構成も判断しやすくなると思います。

さらには、相談のメッセージをいただける方もおりますので、
こうした情報を求めている当事者は多いということも感じました。

収益化は難しいですが、「書いてダメ」ということはないと思います。僕もこのブログを始めたときは収益化できないことでものすごく落ち込んだものです。ただここから色々な方との出会いもありましたので、決してマイナスではないですから、ぜひ続けていっていただければと思います。