こんにちは。フリーライターの林谷です。
今日は僕も持っている『HSP』がテーマです。ここではHSPがどんなものなのかの説明は割愛しますので、詳しく知りたい方は下記の参考リンクかこちらの記事をご覧ください。
HSP気質の影響で雑談が苦手…人付き合いで苦しむことが多かった
特に学生時代、直接会話する以外に方法がないため苦しんだ
さて、今日はHSP気質の方が困りやすい『雑談』にフォーカスしていきたいと思います。
雑談、得意ですか?それとも何を話したらよいか困ることが多いですか?僕は後者です。下記の参考リンクにもあるように、HSP気質の方は雑談や何気ない日常会話に苦しむケースが多いです。僕もこの雑談ができないことで苦労しました。特に学生時代雑談を多く必要とする恋愛や友人関係では、話せないことでものすごく辛かった記憶があります。
今はLINEやメールなど文章でのやり取りもできるから、やり取りもしやすくなりました。しかし僕がまだ学生時代だったころは、高校3年くらいでやっと携帯電話が出始めたくらいの頃です。ですから関わるには直接会話をしないといけないことが多くありました。
何とか会話をしないと相手と仲良くなれない…でも、話し方が分からない。友達に話し方について聞くと『何でもいいんだよ』『”昨日何食べたか”とか、”天気の話”とかでいいんだよ』など言われます。正直僕には、それができませんでした。どうしてそんな話をするのかが理解できなかったからです。これは僕が併せて持つASD(自閉症スペクトラム)の影響もあるかもしれませんが、HSP気質にも原因があると考えています。
では、そんなHSP気質の強い僕がどうして雑談が苦手なのか。原因となる3つのポイントを紹介していきます。
【HSP】雑談が苦手な原因
原因1:数ある話題や情報から、なぜその話をするのか深く考えてしまう
1つ目の原因は、『数ある話題や情報から、なぜその話をするのか深く考えてしまう』ことです。
僕は『何でもいい』と言われて辛いと思ったのは、話題なんて沢山あるわけで、その中からどうして『食べ物』や『天気』の話になったのか、その理由について深く考えすぎてしまうことがありました。話題の候補が沢山ある中からどうして僕がその話を選んだのか、相手に考えられることがすごく嫌だった記憶があります(そうやって心理を考えるとは限らないのですが)。
僕は当時、雑談ができないのは『話題がないから』だと思っていました。でも今から考えれば、他の人と同じくらいの話題は持っていたはずです。ただ違うのは、話す前にこうしてあれこれ考えすぎてしまう部分があったのかなと思っています。
原因2:相手の心理を気にして深読みし過ぎてしまう
2つ目の原因は、『相手の心理を気にして深読みし過ぎてしまう』ことです。
HSPは、共感性が高いと考えられています。実際に僕の共感性が高いのかどうかは分かりませんが、当時僕は話す前にこんなことを考えてしまっていました。
『相手にとって不要な話にならないだろうか』
『この話題で相手の顔が曇ったらどうしようか』
『相手が全く知らない話をしても申し訳ないし…』
『かといって天気の話をしたところで白けてしまわないか』
このような心配を多くしてしまうわけです。話したうえで相手の表情や雰囲気がフリーズしてしまうと、いつまでもその原因について悩んでしまうこともありました。
とにかく、相手がどんな人間なのか知らないために色々考えすぎてしまうことが多くありました。自分の推測でリスクのある話題を消去していくと、何も話すことがなくなる。これが当時の僕が悩んでいた『話題がない』の正体なのではと思います。
その結果学生時代の恋愛は『ただ端から見ているだけ』で終わりました(怪しい人?)。
原因3:複数人との雑談になると、一度に受ける情報が多くなって疲れてしまう
3つ目の原因は『複数人との雑談になると、一度に受ける情報が多くなって疲れてしまう』ことです。
これが会議や打ち合わせなどであれば、話すテーマも決まっていることが多いです。誰が話すのかも分かりやすいですし、不規則にわんさか話が飛び交うことはまずありません。
この場合は、そこまで困りません。
ただこれが雑談の場合、特に複数人で行われるものだと誰が話すのか、どんな話が飛び交うのかに規則性がないことが多いです。誰がいつ何の話をするかもわからない。となれば、一度にあらゆる方向からあらゆる情報が飛び交うことなどもあります。1対1の会話であれば若干は軽減されましたが、そもそも、雑談は1対1よりも複数人で話すことの方が多いのではないでしょうか。ですからどうしても『雑談が苦手』だと感じやすいのかもしれません。
30代前半のころ、僕は良く合コンに行ってました。やっぱりシチュエーションは複数人と会話するものです。こういった状況で、僕は話の流れには全くついていけませんでした。1対1の会話でも情報過多になるかもしれないのに、複数人の会話ですからまさに『情報カオス』状態でした。しんどかったです。
僕もそんな中何とか頑張って、他の人のように『食べ物』などの話をしてみたこともありました。でも、僕自身が『話したくない』とどこかで思っている話をしていると、周りからは不自然に見えるみたいです。ですから良く友人から『格好つけている』『気を張り過ぎている』と言われました。自分では格好つけようという意識がなかったので、なぜそう言われるのか当時はよくわかりませんでした。
『気を張っている僕』が、自然な僕なのに…
人付き合いで心がけてきた・心がけている対策
このような中でも、特に仕事など生活をしていく上では他者とも関わっていく必要が出てきます。そんな中でどうやって対策をしているか、僕の心がけてきたことや今も心がけていることを紹介します。
①できる限り『聞き手』『返し手』に回る
1つ目の対策は、「できる限り『聞き手』『返し手』に回る」ことです。
どちらかというと、ノーヒントの状態から『相手のニーズに合わせた話題』を想像して話しかけることにエネルギーを使います。しかしながら、僕は相手が話していることを聞き、的確な『返し』をすることは得意です。これはHSPの持つ共感性でもって、相手の心理を想像してより最適と感じる返答を考えているからだと思っています。余談ですが、職場の同僚から『返しの天才』と言ってもらえたこともありました。
人付き合いにおいて雑談や複数人との会話などでは、通常「聞き手」に回るようにして求められたら話す程度にとどめています。
②極力、初対面で直接話す機会を避ける
2つ目の対策は『極力、初対面で直接話す機会を避ける』ことです。
これは例えば合コンなどの『出会ってからぶっつけ本番』などの出会い方をせず、SNSなどの公開情報を見たうえでやり取りを進めていくという方法です(もちろん、相手のプライバシーへの配慮は必要です)。HSPにとって、事前情報なしに初対面から直接会話しないといけないのは、ハードルが高すぎる気がします。
ですから僕はSNSの公開情報から相手の『事前情報』を知りコミュニケーションを取ることで仲良くなる方法や、共通の知人を介したうえで文面でのやり取りを重ねてから会うという方法を取っていました。
僕も直接会う前に相手についての情報を知っていることで、その公開情報に応じた必要な「話題」を考えることもできました。こうすることで雑談の際に『あれこれ考える』負担がなくなる効果を感じていました。
僕は今結婚しているのでもう合コンは行きませんし、出会いも求めてはいません。ただ仕事上での関わりなどでも、いきなり直接対面…という場面はなるべく避けるようにしています。あらかじめチャットやメッセージでやり取りを進めながらお会いするように考えているのです。
③体調が悪い時は極力雑談をしない。関わりを避ける
3つ目の対策は『体調が悪い時は極力雑談をしない。関わりを避ける』ことです。
僕は具合が悪いとき、特に精神的に疲れてすり減っている状態になると、『見える人は全て警戒』モードに入ってしまいます。このような不調の時に雑談を聞いていると、普段よりも心配や考えることが多くなり、より雑談ができなくなることがありました。上でお伝えした『雑談が苦手な原因』がさらに強まっていたからです。
僕はこういった『警戒心が強い時』を具合が悪いサインと感じるようにし、雑談というか、人との関わりをなるべく避けるようにしています。妻は僕の具合が悪い時はそっとしておいてくれるので、感謝です。
おわりに
いかがでしたか。
僕は「話題がなく」話すのが下手で、ずっと悩み続けてきました。しかし歳が経つにつれて、会議や打ち合わせなどでは話せたり、ある程度相手の情報を知っている場合は気の利いたことが言えたりするのが不思議に感じるようになったのです。
『話題がないのではなくて、話題について考えすぎてしまうんだ』ということに気づいたとき、少しずつ人との会話のこつも見えてきた気がします。
HSPで雑談が上手くできない、人とうまく話せないという方はぜひ参考にしていただけますと幸いです。
【セットで読むと良いかも】
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