今日のテーマは「共感」です
こんにちは。フリーライターの林谷です。
あれっ!?前髪0.5ミリくらい切りましたか?なんかすっきり感があったので。
…ごめんなさい。
読者のあなたが本当に前髪を切っていたらこれは『共感』でなくて『超能力』でしたね。そんなごたごたから始まりましたが、今日は「共感」がテーマになります。
ちなみに僕は上のような変化にも気づきます…が、言うタイミングを考えすぎていつも言えないパターンです。
ASDとHSPの両方は「共感」に深く関係する
僕は発達障害のひとつ、ASD(自閉症スペクトラム)と繊細な気質を持つHSPの両方を持っています。
もちろん人それぞれ個人差のあることではありますが、両者の一般的な「共感に関する特徴」を紹介すると
ASD…相手に共感することが苦手
HSP…相手に共感することが得意。むしろ共感し過ぎて苦しむことがある
と考えられています。
このように相反するものを僕は併せ持っていることになります(詳しくはこちらの記事『ASD(自閉症スペクトラム)とHSP。両方持つ僕のメリット・デメリット』をご覧ください)。
相手のことを考えすぎてしまうこともあれば、最近で言うと検索する人の心理が読めず記事のテーマとなるキーワード探しに苦労する…なんていう悩みを持つこともしばしばあります。
そもそも、「共感」って何だろう?
そもそも、共感って何だろう?僕はそう思いました。そこで今回は冒頭で紹介した『女性が前髪を切ってきたとき』の想定で、その正体について考えてみました。ポイントとして3つ感じたものがありましたので、以降紹介していきますね。
ASD・HSP両方持つ僕が思う「共感の正体」のポイント
ポイント1:相手のことを長期間、深く意識している
1つ目のポイントは『相手のことを長期間、深く意識している』ということです。
確かに前髪を切ったことを気付いてもらえたとしたら、相手は喜ぶと思います。しかしもっと重要なのは『常に私の変化を気にしてくれている』という『自分に対する長期間・深く意識してくれていること』を感じることではないのかな、そう感じました。
別の例えで言うと、普段の会話で何気なく言っていた言葉を覚えていて、サプライズプレゼントを贈る…。これも長い間『普段の会話で言っていたこと』を覚える、という意識の長さと深さを感じたからこそ喜びが倍増するし、サプライズ効果もあるんですよね(まあ僕は覚えているだけで発揮する機会はほとんどありませんでしたが)。
ですから「相手の気持ちが分からない」ことで悩んでいる場合、相手を意識する時間や深さを増やしてみると良いかもしれません。
ポイント2:多くの人が気づきにくい、細かい点にも気づく
2つ目のポイントは『多くの人が気づきにくい、細かい点にも気づく』ということです。
「女性の前髪カットの件」でいうと、「0.5ミリなんて分かるわけないだろ」と思う方も多いのではないでしょうか。そんな気づきにくい『難関ポイント』をパスして気づいてくれた、パスできるくらいによく見てくれていたというポイントから『共感してくれている』『私のことを考えていてくれている』と思いやすいかもしれません。
余談ですけど、こんな難関ポイントばかり仕掛けている女性がいたら、僕は疲れます。いつも気づきポイント探しに僕の『脳内スカウター』がカシャカシャいっていることでしょう。ちなみに僕には妻がいますが、あまり彼女は難関ポイントは持ちません。むしろ僕の方が難関ポイントが多いです。はい、女々しいです。女々しくて辛いんです。
ポイント3:常に他者のことを意識する癖がある
3つ目のポイントは『常に他者のことを意識する癖がある』ということです。
ポイント1・2でお伝えしたことのみですと、その人個人にだけ向けられた意識と思われるかもしれませんし、時として不自然さを感じることがあるかもしれません。『どうして分かるの?何で気付いたの!?そんなにいつも気にしているの!?うざい!!』と、どこかの緑頭ライターのように言われることがあるかもしれません。
ですからポイント1と2を特定の場面や人にだけ向けているだけですと、『共感』ではなく『ただ相手への思いが強いだけ』にもなるリスクがあると思うのです。だからこそ『常に他者について考えることを、“常に”意識している』ことで自身に「共感」を浸透させている。この度合いも、「共感性」に大きく関わるのではと感じています。
【補足】ちょっとした共感性トレーニング
最後に補足として、ちょっとだけ共感性を磨くために行っているトレーニング法を紹介します。といっても、やり方はシンプルです。
『お店でモノを買うとき、レジの店員さんがお釣りで出す小銭の数が少なくなるように計算してお金を払う』
これです。
例えば買ったものが「650円」でした。この時「1,000円」を払うとお釣りは350円ですよね。そうすると少なくてもお釣りで店員さんは「100円玉3枚、50円玉1枚」用意することになります。
でもこれを「1,150円」出したとしましょう。お釣りは「500円」。ワンコインで済むわけです。この方がお釣りを出す店員さんは楽ですよね。もちろん丁度で払える時は、ぴったり出した方がベストですが、もしそうできない時にはぜひ試してみてください。
これも、『相手の手間を省くことを考える』という共感のひとつなんじゃないかなと考えています。
ただこれ注意点として、店員さんがどうしてその金額を出したのか気づかないときもあります。ですからくれぐれも大きな金額のときや、計算が難しくなる金額の時には控えた方が良いでしょう。あくまでもすぐに出せる程度の金額の時に留めてトライしてみてください。
もしもっと『共感できるようになりたい』という場合はこちらの記事で僕がトライしたことを紹介しています。併せてご覧いただけますと幸いです。
おわりに
いかがでしたか。
共感は相手とともに成立することなので、ぴったり『需要と供給』がマッチするということは簡単なことではありません。上のコインの例も、1000円札で出してくれた方がやりやすいという方もいますから、人って難しいですよね。
ただ、「共感」って、『相手が求める正解をピンポイントで当てる力』これとは違うと思います。今回お伝えした3つのポイント、
○相手のことを長期間、深く意識している
○多くの人が気づきにくい、細かい点にも気づく
○常に他者のことを意識する癖がある
これ全部「プロセス」ですよね、正解に辿り着くまでの。
よくTwitterなどのつぶやきを見ると、ASDを持つ方は「相手の気持ちを当てよう」として、分からないから投げ出してしまう…そんな声や悩みも多く目にします。
ただ、『正解』は絶対に分かりません。仮に相手が「○○してほしい」と言ったとしても、潜在的に欲していることと異なっていれば、『正解は本人すら知らない』ということにもなりかねません。それだけ『相手の気持ちを当てる』ことは無理難題なことだと思います。
共感で大切なのは、この『プロセス』を相手に感じてもらうことではないでしょうか。
僕はASDも持ちながらHSPも持っている影響で、比較的相手を想像する機会が多い方ではあります。しかし、相手に適した表現がいつもできているかと問われると、まだまだそのスキルはないかもしれません。
僕もこの記事を書いたことで、もう一度『相手を考える』ことについて見つめ直す機会となりました。ぜひ、これを読んで『相手のことを考えるって何だろう?』と自分に問いかけてもらえたら、幸いです。
【セットで読むと良いかも】
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