【発達障害・ギフテッド】視覚優位。電話の仕事が苦手な3つの理由

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ASDとギフテッド(2E)の二刀流です

こんにちは。林谷です。
発達障害の一つ、『ASD(自閉症スペクトラム)』の診断を受けています。かつ、HSPの気質も強く、さらにはギフテッドもしくは2Eであるかもしれないという、色々持っているなりたて40代の「おにいさん」です(特性について詳しくは、こちらの記事が分かりやすいです)。

今日はそんな簿も持つ発達障害とギフテッドの特徴として現れやすい『感覚の偏り』についてお話しします。

発達障害・ギフテッド共通の特徴・傾向に『視覚優位』がある

視覚優位と聴覚優位の2種類。視覚優位とは「聞くより見た方が早い」ということ

まず、感覚の傾向として『聴覚優位』『視覚優位』の2種類があります。発達障害またはギフテッドの当事者の傾向として、このどちらかに該当することが多いと考えられているのです。

『視覚優位』とは、耳で聞いて収集する情報より、目で収集した情報の方が処理しやすいことを言います。簡単にいうと、『聞くより見た方が早い』という感じです。

その反対、『見るより聞いた方が早い』というタイプが『聴覚優位』ということになります。発達障害またはギフテッドの当事者の方は、どちらかの感覚が優位であることでスキルとして活かせたり、反対に仕事などで苦しむケースも出てくるのではないでしょうか。


発達障害またはギフテッドを持つ自身は『視覚優位』と認識している

視覚優位によって活かせる場面がある

僕もまた、偏った感覚を持っています。自分は明らかに『視覚優位』だと認識しているのです。

理由は目で見た情報を覚えることが得意であったり、数ある服の中からパッと自分の好きな緑色の服を見つけられることもあったり。また、こちらの記事の様に言葉で表すような感覚を図にして表現することも得意…など、思い当たる節が多いです。

僕には妻がいますが、妻からも『カメラみたい』とよく言われます。住所とか、1回見ただけで何となく覚えているときなどから、そう感じたようです。

反対に、聴覚情報に関して苦しむケースもある

視覚優位…ということは、もちろん聴覚から受け取る情報の処理は、苦手です。

聴いた話を覚えられなかったり、特に警察官だったころ、交番勤務の時に道案内するのが辛かったです。相手から聞いた情報を処理して、さらに『聴覚情報』として言語化して伝えないといけない…。ということにとても苦戦した記憶があります。

視覚優位の特性によって、仕事などで一番苦労したのが、『電話』

さて、ここで本題。

この視覚優位の特性によって、仕事や私生活などで最も苦労しているのが『電話』です。僕にとって電話は、「自分のタイミングで受けられない」「準備することが難しい」などの苦手ポイントが多くある行動なのです。

その中でもやはり一番は『聴覚情報だけで処理しなければならない』ことが大きく苦手な点になります。では、視覚優位の僕がどうして電話が苦手なのか、理由について3つ、さらに細かく紐解いていきます。

同じように視覚優位で電話応対が苦手だと思う方に、『苦手なこと』の伝え方のヒントになりましたら幸いです。

【発達障害・ギフテッド】視覚優位。電話の仕事が苦手な3つの理由

①感覚を封じられた状態で行っている不自由さがある
苦手な理由1つ目。『感覚を封じられた状態で行っている不自由さがある』ことです。

言い換えれば、『目隠しをして歩く』『手を縛られて、口だけで紐を縛る』のような、一部分を封じられたような感覚に遭います。

電話を受けているときも、このような『不十分な状態で情報が届く』不自由さを感じるのです。

②受けた言葉の整理が追いつかない

理由2つ目。『受けた言葉の整理が追いつかない』ことです。

電話を受けていると、言葉が勢いよく頭に入って来る感覚になります。まだ前の言葉の整理ができていないのに、次の言葉が来る。そんな感じです。

工場のライン作業に例えると、自分の作業が終わっていないのに次のものが来る感じにも近いかもしれません。

そのような感じで、相手は早口で話していない場合にも、追いつきにくいことがあります。この影響で仕方なく、当たり障りないように『はい…はい…』だけになってしまうこともありました。

③言語化して、相手に伝えるスピードが遅い

理由の3つ目。『言語化して、相手に伝えるスピードが遅い』ことです。

これは先ほどの道案内の話で少し触れました。受け取る処理も遅いですが、発信するための処理も遅い点です。

当然電話は、メールとは違ってその場で瞬時に回答をしなければなりません。しかもまとめてではなく、順を追って少しずつ話していくことが多いでしょう。この『言語化して、次に話す回答ぶんだけ区分けして、伝える』という処理が遅くて苦しむことが多かったです。

一度に伝える情報が短いぶん、スピードを求められます。これを生み出す「瞬発力」のなさに僕はがっかりするときもありました。

また、視覚優位に慣れていると、この『順を追って少しずつ伝える』という行為がじれったくなるときがあります。『図かグラフかなんかにしてまとめてバン!って送ったら楽なのに』と思うのは僕だけでしょうか。

メールもまた、完全な視覚情報ではないと感じている

これはあくまでも個人的な感覚の範囲ですが、僕は「メール」も完全な視覚情報ではなく、聴覚情報も関わる部分があるのではと考えています。

もちろん仕事では、電話が苦手な分チャットやメールなどでカバーしてきました。電話の様に、全く苦手ということもありません。

しかし、メールも特に『長文の場合』『(心の中で)音読して読む場合』などのケースでは、図や映像の様に素早く処理する、ということが難しいです。

そういった意味でも、仕事では少しでも「視覚寄り」の情報にするために、図を交えた文章のやり取りを取り入れていました(それなのにこのブログ、視覚情報少ないです。ごめんなさい)。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

中には、何となく『電話が苦手』『話を聞く(処理する)のが得意』と感じているけれど、自分が「聴覚優位」なのか「視覚優位」なのか分からないという方もいるかもしれません。

どちらの感覚が優位なのかを知ることで、僕も仕事などで特性をコントロールしやすくなりました。

もし自分のどっちの感覚が優位なのか分からない時は、これまでの経験で特に『視覚・聴覚どちらかしか使わないときにどうだったか』など(それこそ電話など)を中心に思い出してみるのも良いかもしれません。

【セットで読むと良いかも】




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